• 岩澤 康一

広報にとって関係構築は「重要」であって「至上」ではないことについて

広報にとって、さまざまなステークホルダー(顧客、消費者、一般生活者、市民、株主、行政、周辺住民、社員など)との関係構築が重要との意見には、もちろん同意です。PRはPublic Relations、パブリックとのリレーションと書くことからも自明だと思います。


しかしながら、関係構築は重要なのであって、至上命題でない点も、同様にとても大事な点だと思っています。


誰にも好かれる、誰からも嫌われない、なるべく敵がいないタイプの人が、広報担当として本当に適役なのでしょうか?思わずYESと思ってしまいそうですが、ここがコミュニケーションスキルを磨くことと、詐術を磨くこととが等しくなってしまわないために、踏みとどまるべき境界線かもしれません。


広報にとって、もちろん、嫌われる、避けられること自体が目的では、決してありません。しかし、仮にそうなるとしても、虚偽でも虚飾でもない、本当によいこと、世の中の役に立つことを発信することは、広報にとって、会社にとって、忘れてはいけない目的だと思います。そのような誠実で、オープンな姿勢が、短期でみれば反感を買うかもしれませんが、中長期的に見れば会社のレピュテーションを上げ、売上や収益を上げ、株価を上げ、入社志望者の志望度を上げ、社員の士気を上げるのだと思います。


一市民の発信力だけでなく、情報収集能力、分析能力が今日ほどに向上し、いわゆる、リテラシーが上がっている社会では、何が本当のことなのか、との問いには、たいへん鋭く厳しい視線が注がれます。


情報発信者も発信される情報自体も、ただ感じがいいとかあたり障りがないではなく、本当に自分たちや社会、時に自然環境のために大事であり役に立つのか、それが今後の世界にとってどれほど意義があるのかを、我々もリテラシーを高めて評価する姿勢が求められている気がします。


ジャーナリズムの精神に篤い記者が権力を監視するような情報発信をすることまでは、広報には(定義上も、職種としても)求められていないかもしれませんが、情報の優れた受発信によってよい社会を「構築」することに意識的なコミュニケーション担当でありたいと、思っています。


KMIはクライアント様のサポートをしながらも、そのような姿勢をお伝えして、クライアント様とともに、よりよい「社会構築」をしていきいたいと願っています。


(了)

閲覧数:61回0件のコメント