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パブリックリレーションズは「いじめ」に対抗できるのか?

執筆者の写真: 岩澤 康一岩澤 康一

更新日:2020年4月29日

道具は使い方次第で、誰かを傷つけるように悪用することもできます。パブリックリレーションズ(広報、PR)という道具も、例外ではありません。今回は悪用されたPRがもたらす影の部分と、そこへ光を当てる方法について書きたいと思います。


まず、広告と広報との違いは、広告が、私や私たち(I, We)があなた(You)に対してオススメするプッシュ(押し付ける)型なのに対して、広報は、私たち(I, We)が誰かたち(He/She/They)に、あなた(You)へオススメしてもらえるようにするプル(引っ張る)型、などという説明がよくされます。つまり、PRの特徴でもありとても大事な評価基準は、第三者評価です。


「いじめ」とは、簡単に言えば、少数ないし一人を、それよりも多数の人たちが、有形(暴力)、無形(言葉、無視、不利な扱いをするなど)の力を使って、イヤな目にあわせることだと、思います。


もし、私たち(I, We)を「いじめ」ようとする力の強い誰かたち(He/She/They)がいて、その誰かたちがあなた(You)へ、私たちについての悪い第三者評を吹き込んだとしたら?


これは第三者評というPRの特徴で大事な評価基準ですから、力の強い(例>政治家や上司などだけでなくインフルエンサーなどの発言力がある方々も含む)誰かたちの影響を受けて、あなたは私たちのことを、「オススメ」ではないと信じてしまうかもしれません。このようなPRのことを、ネガティブPRと言います。


もちろん、このPRの力を逆に使うことも可能です。もともと第三者評の悪い私のことを、力の強い誰かたちがあなたへ、私たちについて良い第三者評を提供することで、あなたは私たちのことを「オススメ」だと信じてくれるかもしれません。


ただ、PRの世界でも、ビジネスとして収益性を大事にすれば、すでに力が強い、影響力のある方がたを説得する手間をかけるよりも、その方々がすでにオススメしていることを他の人へさらにオススメしてもらうように働きかける方が、簡単ですし、安上がり(時間、労力などがかからない)な場合が多いと思います。つまり、すでにある利益構造にならったPRをしがちです。このビジネスのロジックを前に、タイトルの通り、「パブリックリレーションズは『いじめ』に対抗できるのか?」に意識的でありたいと思って、今回のブログを書こうと思いました。


この問いにYESと言うためには、発信者側(PRをする側)はどのような情報発信をするかだけでなく、なぜするか、それをすることは誰のためになるのか、その誰かのためにするべきなのかどうかと、クライアント様や自社だけでなく、社会や時に地球全体のことを考えた上で計画し実施する、倫理感が求められます。そして、受信者側(PRされる側)は、誰かの「いじめ」につながる第三者評を見極めるための、リテラシー(発信内容から正しい、必要な情報を見極める能力)が求められます。


ESG、SDGsが会社の姿勢だけでなく、対外情報発信にも求められるようになった今日、PRによる「いじめ」に流されず、PRを「いじめ」に対抗するために使うような、ESGのG、Governance(ガバナンス)力がある個人や組織をもっと応援するような社会つくりを、KMIは目指しています。

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